承認TIMEの導入効果
- 導入前の課題
-
- 少額の稟議が多く、申請から最終承認までに時間がかかっていた
- 紙の稟議内容を記録に残すための作業負荷が大きく、業務を圧迫していた
- 上場に際し、稟議規程の整備とそれに即した柔軟なワークフローシステムが必要だった
- 監査や調査時に、すぐに対応できるようデータで一元管理したかった
- 導入後の効果
-
- 申請から最終承認までのスピードが大幅に上がった
- クラウドなのでデータですべて完結できるようになり、省力化を実現できた
- 稟議規程に即したワークフローを確立でき、内部統制も強化できた
- 過去の稟議がフリーワードで検索できるため、確認したい情報がすぐに見つけられるようになった
株式会社網屋株式会社網屋は「自動化で、誰もが安全を享受できる社会へ」をビジョンに掲げ、セキュリティ製品やサービスを自ら開発・製造・販売するAI+クラウドのセキュリティ国産メーカー。ログデータの収集・分析・保管をするSIEM製品「ALog」は市場シェア率70%以上*を誇り、サイバー攻撃検知やネットワーク制御、ゼロトラストを実現するフルマネージドSASEなど、最先端のテクノロジーを駆使した『自動化技術』でサイバーセキュリティの総合プロバイダへと進化。
|
*:[出典]デロイト トーマツ ミック経済研究所「内部脅威対策ソリューション市場の現状と将来展望 2023年度」2024年2月 発刊 [URL]https://mic-r.co.jp/mr/03010/ |
少額の稟議申請で溢れていた状況を脱し、稟議規程の整備とともに効率よく回せるワークフローシステムとして、使いやすい「承認TIME」を選択
自社製造商品/サービスを提供する総合プロバイダであり、企画/開発/販売までワンストップで解決するベンダーとしての強みを持つ株式会社網屋。
同社は上場に際し、稟議規程に即したクラウドでの稟議ワークフローの確立と、申請から最終承認までをスピーディに完結することなどを目的として2020年7月に「承認TIME」を導入。
導入前の課題や運用開始後の効果、社内における変化などについて取締役 管理本部長 森様、管理本部 経営企画部 チームリーダー 今村様、経営企画部 松本様に伺いました。
─「承認TIME」導入前の課題や導入のきっかけを教えていただけますか?
森氏:
課題は稟議書です。私が入社した当時、稟議はまだ紙で回していたのですが「起案は1万円から」ということになっていたため、少額の稟議申請で溢れていました。稟議書の枚数が多いにも関わらず、社長や常務などが出張で不在だと、稟議がまったく進まないという状況で、承認スピードや運用方法に課題を感じていました。
また紙ベースなので稟議書の内容を後の監査や調査用に別途一覧表にして記録しておく必要があったのですが、これにかなりの時間を取られて業務の大きな妨げになっていたため、この状況を抜本的に改善することが急務でした。
また、ありがちな話かもしれませんが、なんとなく決めて稟議が後追いで回ってきたり、稟議書に記載すべき内容が明確に社内でルール化/徹底されていないがゆえの曖昧さなどもあったりと、本来承認されるべきルート決めや稟議書の記載項目・内容のチェック体制も含めて整備する必要性を感じていました。
当時上場を控えており、内部統制の観点からも稟議書の「申請・承認・保管」までデータで一元管理できる専用のワークフローシステムが必要でした。そんな折、展示会のパンフレットを見て、流れがシンプルかつ申請書のカスタマイズもできて使いやすそうな「承認TIME」に目が留まり、一番にブースを探して展示会会場で説明を受けたのがきっかけです。
使いやすさに加えて、「承認TIME」と経費精算システムの「経費BANK」がシステム連携できるところも魅力!コスパの良さときめ細かなサポート対応も高評価
─「承認TIME」を採用いただいた決め手はどこにありましたか?
森氏:
私の前職の会社も、ずっと紙の稟議書で回していたのですが、自社で稟議システムを手組みで作ったので、「稟議書のワークフローシステムというのはだいたいこんな感じ」というイメージは持っていました。「承認TIME」は私の持つイメージにぴったり合致していて、新規の申請フォーム作成や、承認ルートの設定、変更も柔軟に行えるので「あ、できそう!」と直感的に思いました。もともと紙で回していたこともあり、効率化のためにワークフローシステムは業務上絶対に必要だと思っていたので、導入に関しては割とすぐに進みましたね。
また「承認TIME」は、同じSBIビジネス・ソリューションズが提供する「経費BANK」というクラウド型経費精算システムと連携できるということもわかり、そこも決め手の一つになりました。この2つをまとめて利用しても当時使っていた経費精算システム単独の利用料よりも安いというコスパの良さも魅力でしたね。
─他社比較などはされましたか?
今村氏:
一応、他社のワークフローシステムも検討はしたのですが、最初に見た「承認TIME」がすごく良かったので、他を試そうという気にはならなかったですね。また「経費BANK」と連携することで、精算金額が「承認TIME」で決裁された金額を超えていないかを自動でチェックできるということも聞き、その点もすごく良いなと思いました。展示会後、すぐに担当の方がサービスの説明やトライアル環境を設定してくださり、対応も非常に良かったので、正直他には目がいきませんでした。
─「承認TIME」導入にあたり、どのような準備をされましたか?
森氏:
上場準備も相まって、まずは稟議規程を含む社内の規程類を見直して整備し、それに沿った形で「承認TIME」の申請書のひな型を作成しました。マスター設定や申請書の種別ごとに承認ルートを設定したのですが、同じ申請書でも部署によって承認ルートを分けるなど、細かな調整も行いました。また、当時使っていたシステムに入っていたデータ、特に人事系の稟議書式をそのまま使えるように、データのコンバートも一緒に支援していただきましたが、これは非常に助かりましたね。社員向けには、操作マニュアルを当社用に少しカスタマイズして用意したり、説明会を開催したりしました。
データでの一元管理で検索も容易にでき、内部統制も強化!稟議を上げる側・チェックする側双方の意識も変わり業務の質も向上
─「承認TIME」導入によってどのようなメリットを感じていますか?
森氏:
どこにいても「承認」ができるので、申請から最終承認されるまでのスピードが大幅に上がり、承認フローの可視化もできました。また「反社チェック」の項目も「承認TIME」に追加し、新規取引の際のルールとして社内に定着させることができたので、内部統制強化にも繋がりメリットを感じています。また、データで一元管理できるので検索がしやすくなりましたね。内部監査や監査役の監査、会計士監査、税理士による調査の際に証跡を確認する必要があり、以前は毎回紙を探していたのですが、「承認TIME」ですべてデータ化したので必要な時にすぐ確認できるようになり、非常に助かっています。
それと、「承認TIME」を導入したことで現場サイドの意識が変わりましたね。そもそも稟議とは自分の権限だけでは決定できない事項について、その内容を書類化して上司や責任者に回覧・承認を得る手続きですが、決裁者が承認するための情報が不足していたり、意図が不明瞭だったりする稟議は会社として簡単に通すわけにはいきません。「なぜ、この相手と取引を開始したいのか?」、「効果は何なのか?」、「デメリットは?」と訊くと、稟議を上げる側もその目的や理由を説明できるよう事前にしっかり考えますよね。「承認TIME」のフォーマットを使い始めたことで、稟議を通すための必要な情報が漏れなく記載されるのと同時に、稟議書を書く際に色々と考えて検証するクセがつくようになり、稟議内容の精度が上がりました。
加えて、「決裁」をする前に、管理部門が必ず内容に不備がないかを含め事前に稟議書をチェックする体制にしたので、管理部門が会社の実態を以前より把握しやすくなったという側面もあります。事業部門が今何をしようとしているのか、どの企業とどういう理由で取引を開始しようとしているのか、数千万円規模の展示会を行うのにどういう準備をしているのか、など会社としての動きが稟議書を読むだけでもだいぶ理解が進みます。結果として、社内情報共有も兼ねて稟議を上げる側・チェックする側双方の業務の質が向上し、良い形でワークフローを回せるようになりました。
─最後に、「承認TIME」導入を検討中の企業様に向けて、おすすめポイントやメッセージをお願いできますか?
森氏:
当社は上場準備の一環として、稟議規程を整備しそれに沿った形でワークフローを効率的に回し、後からでもきちんと稟議の証跡がデータで追える体制を「承認TIME」で確立することができました。これまですべて紙に直接印鑑を押す方法で回していましたが、「承認TIME」のおかげで、契約稟議などの押印関連手続きもすべて電子完結できるようになりました。
「承認TIME」は契約稟議や押印申請のみならず、購買や採用稟議など社内のさまざまなワークフローに使えるので、今後も活用範囲を拡大し効率化していきたいと思っています。
※掲載している情報は取材当時のものです。